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更新日: 2021年8月5日
日刊工業新聞 ウイークエンド面 週末は別人 掲載されました
1月22日付ウイークエンド面に掲載/週末は別人/
休日は“なすがまま”
クリーニングを核にファッションケア業を展開している。
20代の時、研修で米国アリゾナ州フェニックスのクリーニング企業に行った。
インターナショナル・ドライクリーナーズ・コングレス(IDC)からの奨学生だった私に
オーナーは自分の家族と同様に優しく接してくれた。
そんな現地の経験が人とのつながりや哲学・思想に、より傾倒するきっかけとなった。
同じアリゾナ州の砂漠の中に砂岩が侵食されて生まれたアンテロープキャニオンがある。
何百万年をかけて今の姿になった。
長い時間を経て水により浸食され、過酷な状況の中で次第にやわらかい水の流れのような岩肌になった。
丸みを帯び、深い色彩を作り出している。
そこに一筋の光が差し込み、それを映し出している。
神秘的な美しさに身を置いた時の何とも言葉にできない感覚が今でも忘れられない。
夢中になる趣味のない私はオフの日には“なすがまま”にするようにしている。
平日は“意識”して生活しているので休日は〝なすがまま〟でいるようにしている。
そんな日曜日の5時からNHKの「こころの時代」をよく見る。
宗教あり、哲学あり、実践者の記録あり。休日に、こころの世界に入る入り口になる。
2018年に妻と北陸を訪れ、金沢市の鈴木大拙(だいせつ)館に行った。
世界的な仏教哲学者の生涯・思想を伝える館である。
思ったよりもこぢんまりとした館だったが、その中に凝縮した何か、それでいて“何も無い”スカッとした
すがすがしさを感じた。
館と同じくらいの水面(みなも)があり、そこにすべてを映し出し“洗われて”いたからかもしれない。
東日本大震災の数カ月後、父の墓参りに行った時に寺から頂いた刊行物に
「幸せとは、大切にされること」と書いてあるのを見て心に染みた。
クリーニングはメンテナンスではなくケア業だと思った。
ソーシャルディスタンスの時代にどうかと思うがケアとは手のぬくもりだと思う。
コロナ禍で心がふさぐからこそ手のぬくもりを届けたい。
ニック社長・西川芳雄
2021/08/05
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